2021-04-06

【徹底検証】転職エージェントの裏事情|本音も含めて上手い付き合い方を整理

転職エージェント裏事情

転職エージェントを利用する場合、様々な裏事情が存在することに注意する必要があります。その一方で、転職エージェントの裏事情を事前に把握しておくことで、逆に転職エージェントを有効活用することが可能です。本記事では、転職活動をスムーズに進めるために知っておくべき転職エージェントの登録から入社後フォローまでの裏事情をご紹介していきます。本記事に記載した内容を転職エージェント選びに役立てて頂ければ幸いです。

転職エージェントの裏事情

転職エージェントの裏事情について具体的に見ていきたいと思います。

事実上の登録拒否が存在する

1つ目は、事実上の登録拒否が存在することです。転職エージェントは、法律上、求職者の登録を拒否することを禁じられており、キャリアアドバイザーはサイトへの登録を求める全ての求職者を一旦は受け入れる必要があります。実際、職業安定法の第5条の6には「職業紹介事業者は、求人の申込みを全て受理しなければならない」ことが記載されています。

しかし、キャリアアドバイザーの数は限られており、全ての求職者と平等にコミュニケーションを図ることは現実的に難しいため、転職エージェントから事実上の登録拒否をされてしまうケースが少なからずあります。

お申し込み時に頂きました情報をもとに、お預かりしている求人案件よりご紹介できる求人をお探しさせて頂きましたが、現時点では該当する案件がございませんでした。リクルートエージェント「転職支援サービス」に依頼がある求人は企業側から細かい応募条件で求人をご依頼いただいておりますため、ご紹介が難しくなる傾向がございます。弊社の力不足のため、ご期待に添うご連絡ができず誠に申し訳ございません。

要するに、転職エージェントの立場からすれば、企業に対して売り込み可能な人材のみと接点を持ちたいということです。このことをまずは念頭に置いておきましょう

キャリアアドバイザーには厳しい営業目標が存在する

2つ目は、キャリアアドバイザーには厳しい営業目標が存在することです。転職エージェントを利用すると、キャリアアドバイザーに転職を急かされてしまうケースがありますが、これはキャリアアドバイザーに課せられた厳しい営業目標が背景にあることが少なくありません。転職エージェントというのは求職者の転職成功によって収益を得るビジネスモデルです。

転職エージェントは、転職希望者がサービスに申し込んだり、企業から求人を預かったりするだけでは料金は発生しません。転職希望者に求人を紹介して、企業から内定が出て入社した時点で、採用した求人企業からコンサルティングフィーを成功報酬として受け取っているのです。成功報酬型で手数料が発生するビジネスモデルなので、企業側もリスクが低くなるため、安心して採用活動を行うことができます。
出典:リクルートエージェント 公式サイト

そのため、在籍するキャリアアドバイザーには厳しいノルマが課されているケースが多いのです。ノルマの形態は転職エージェントによって異なりますが、こういった裏事情を勘案すれば、また別の視点で物事が見えるようになるかもしれません。

転職可能性の高い求人が優先的に紹介される

3つ目は、転職可能性の高い求人が優先的に紹介されることです。転職エージェントに登録した場合、求職者の希望条件に合った求人ではなく、転職可能性の高い求人が優先的に紹介されることが多いことを理解しておきましょう。上述した通り、転職エージェントというのは転職を成功させることで報酬が発生する成功報酬型のビジネスモデルである以上、どうしても効率的に転職を成功させたいと考える傾向にあります。そのため、キャリアアドバイザーは求職者の希望条件ではなく、転職できそうかどうかという視点で求人を探してしまう場合があるのです。もちろん、全てのキャリアアドバイザーがこのような考えを持って求職者に接している訳ではありませんが、希望する求人条件と全く異なる求人案件ばかりを提示してくるキャリアアドバイザーには注意が必要です。

初回面談の形式で優先度がわかる

4つ目は、初回面談の形式で優先度がわかることです。転職エージェントに登録後、キャリアアドバイザーとの面談を実施しますが、初回面談の形式で転職エージェントが優先的に関わりたい求職者か否かを判断することができます。具体的には、優先度が高い場合には、転職エージェントのオフィス等で対面での面談が行われ、優先度が低い場合には、電話での面談で行われる場合が多いです。この点についても、知識として入れておくと良いでしょう。

求人票には隠された条件がある

5つ目は、求人票には隠された条件があることです。Web上で公開されている求人票には、法律上、記載できない項目が存在します。具体的には、性別を限定する表現、年齢を限定する表現、居住地や国籍を限定する表現などです。

男女雇用機会均等法(第5条)

出典:男女雇用機会均等法のあらまし

雇用対策法:年齢制限の禁止(第10条)

出典:その募集・採用 年齢にこだわっていませんか?

ただし、立場上、キャリアアドバイザーは求人票に記載できない条件を把握しているケースがあります。求人に応募したにもかかわらずキャリアアドバイザーがおすすめしてこない場合などは、隠された裏の求人条件を満たしていない可能性があるので、確認してみると良いと思います。

既に募集が終了した求人が掲載されている場合がある

6つ目は、既に募集が終了した求人が掲載されている場合があることです。これはどういうことかというと、人材が集まりやすそうな人気のある求人については募集が終了した段階でも意図的に掲載を続けている場合があるのです。転職エージェントのビジネスモデルを考慮すると、登録者数が多ければ多いほど報酬獲得につながる可能性も高くなるため、このようなある種のフェイクをかましたいという裏事情があるようです。こういった裏事情を事前に把握しておき、求人情報だけでなく、転職エージェントの特徴やサービスを比較して登録を検討するのがおすすめです。

転職者の年収の30%が転職エージェントの報酬となる

7つ目は、転職者の年収の30%が転職エージェントの報酬となることです。転職エージェントの多くは、転職者の年収の30%を報酬として受け取るビジネスモデルを採用しています。そのため、転職エージェントは、基本的には全てのアドバイスを無料で行っており、求職者に様々なサポートを提供しています。ちなみに、この30%という数字はリクルートエージェントdodaエージェントが設定している報酬割合であり、それが業界慣習として広まったものとされています。また、30%という数字はあくまで目安であり、紹介手数料を35-50%に設定している転職エージェントもいます。エンジニア転職の場合、100%になる場合もあるそうです。

企業と転職エージェント間に返金規定が存在する

8つ目は、企業と転職エージェントの間に返金規定が存在することです。転職エージェントの多くは、転職してから1ヶ月程度の間は何らかの形でアフターフォローを行ってくれますが、この背景には、企業と転職エージェント間の返金規定の存在があります。返金規定とは、簡単に言えば、試用期間内に転職者が退職してしまった場合には成功報酬の一定割合を返金しなければならないという規定であり、多くの転職エージェントが企業側から課されているのが実情です。例えば、2週間以内に退職してしまった場合は、100%の返金になることもあるようです。もちろん、全てのキャリアアドバイザーが返金規定を理由に入社後のアフターフォローを実施している訳ではありませんが、こういった行動の背景には親切心以外の要素もあるということを把握しておくと良いと思います。

転職エージェントを有効利用するためのポイント

上記の裏事情を踏まえ、転職エージェントを有効に活用しながら転職活動をスムーズに進めるためのポイントを紹介していきます。

キャリアアドバイザーとの強固な信頼関係を構築する

1つ目は、キャリアアドバイザーとの強固な信頼関係を構築することです。上記に挙げた様々な裏事情を知ってしまうと、キャリアアドバイザーの求人紹介やアドバイスに疑問を持ってしまうこともあるかもしれませんが、こちら側が相手を信頼し、積極的にサポートをお願いすることで、より良い関係性を構築することができます。そのためには、キャリアアドバイザーと定期的にコミュニケーションの機会を持つことが重要です。ただし、場合によっては、キャリアアドバイザーと人間的な相性が合わないケースもあると思いますので、キャリアアドバイザーの変更も踏まえて適切に活用することを心掛けると良いと思います。

自分が重視する条件を事前に明確化しておく

2つ目は、自分が重視する条件を事前に明確化しておくことです。転職エージェントを利用する場合、キャリアアドバイザーが主導する形で求人紹介やスケジュール調整が行われることが一般的なのですが、上記の裏事情からも推察される通り、転職をやたらと急かされたり希望する条件と全く異なる求人を紹介されてしまったりすることも少なからず存在します。しかし、そのような場合でも、転職活動を進めるにあたって自分が重視する条件を事前に明確化しておくことで、キャリアアドバイザーからの不本意な提案を根拠を持って断ることができます。また、キャリアアドバイザーに自分が重視する条件を事前に伝えておけば、希望と異なる求人が紹介される機会を減らすこともできます。キャリアアドバイザーにある程度の判断を任せつつも、最終的な意思決定は自分で行うことを念頭に置いた上で、自分が転職活動を進めるにあたって重視するポイントを事前に明確化しておくと良いでしょう。

複数の転職エージェントを利用する

3つ目は、複数の転職エージェントを利用することです。一つの転職エージェントだけを利用すると、提供される情報やサポートが偏ってしまう可能性があります。また、転職成功者は平均で34社の転職エージェントを利用しているというデータも存在します。複数の転職エージェントを利用することで、より客観的な意思決定が可能となることを踏まえ、1社にこだわらずに複数の転職エージェントの活用を検討すると良いでしょう。

転職エージェントの裏事情に関する体験談

転職エージェントを利用していて裏事情と思えたことは、転職者に合う求人を紹介しているというよりは内定が出やすい企業か転職エージェントにとって利益が出やすい求人を紹介しているように思えてしまったことでした。やはり転職エージェントも利益追求ということを目的としています。転職者目線ではなく、転職エージェントの利益を優先した考え方で行動しているように感じられました。転職活動をしていた時に、書類選考が通過した企業の面接は必ず受けなければならないという状態になっていました。転職エージェントは企業側になかなか断ることができない雰囲気があります。以上の内容にて、転職エージェントはどちらかというと転職者の為に働いているという感じではないと考えられました。(男性・30代)

転職エージェントは、本当に有能な人材であればすぐにでも自社で獲得することを考えます。私自身も転職の際にいくつかの転職エージェントを利用させていただきました。私は知名度と偏差値が高い大学を卒業後、大手IT企業に就職しました。しかし、そこでの人間関係がうまく行かずに転職することを決めました。転職エージェントを利用する際は、自身の学歴や職歴の記入欄、また希望職種を記載する欄があり、私自身はまたIT企業に勤めたいと考えていたので、いくつか希望する会社を書きました。すると転職エージェントのスタッフから連絡があり、実際にお会いして会社を紹介したいと言われました。本来ならその転職エージェントの会社で転職の相談ができるのですが、私の場合は転職エージェントの方が自宅近くまで来てくれて近くの喫茶店で話をしました。私自身もこんなサービスがあるのかと驚きました。(男性・20代)

大手の転職エージェントを利用して、転職に成功し、入社後に人事部長から聞いた話です。応募していたポジションは、課長クラスのポジションだったため、入社できたのは私ひとりです。そして、転職エージェントの紹介で入社して、無事に試用期間が満了すると、採用した会社から転職エージェントへ仲介手数料が支払われます。一般的には、年収の35%が仲介手数料として支払われます。しかし、私が利用した転職エージェントは、なんとしても売上高を増やしたいと考え、ライバルの転職エージェントを出し抜いて、仲介手数料を25%に引き下げることを申し出たのだそうです。その代わり、他の転職エージェントから人材を紹介されても採用しないでほしいと要請してきたのだそうです。そのような交渉の背景があり、私が入社できたというわけです。他の転職エージェントからも人材紹介はあったようですが、形だけ面接して、不採用通知を出していたと人事部長から聞きました。(男性・40代)

転職エージェントさんは最初は丁寧な対応をしてくれてとても参考になるしスムーズに転職活動を進めていくことができるのですが、6ヶ月を過ぎてしまうとだんだん転職先を紹介されなくなったり転職のサポート(面接対策や履歴書添削)をしてくれなくなるので、転職エージェントさんを使うのであれば、すぐに転職を進めていかないとサポートしてもらえません。また、転職の条件をしっかりと伝えた方がより良い求人を紹介してくれます。また、内定先が決まってしまうと「そこに行け」という圧力をかけられることが多いのですが、その圧力に屈しないことも大事です。自分の意思をきっちりと持たないと転職エージェントさんの思い通りになって自分の意見がなくなります。向こうはとりあえず転職をさせたいのです。(男性・20代)

裏事情を理解した上で登録すべき転職エージェント

上記の裏事情を踏まえ、個人的におすすめの転職エージェントを紹介します。転職活動で進める上で、下記の転職エージェントに所属しているキャリアアドバイザーに相談すれば、解決に向けた方向性を提示してくれるかもしれません。

リクルートエージェント

リクルートエージェントは、転職支援実績No.1の転職支援サービス。実績豊富な転職エージェントが業界最多の非公開求人から希望に沿った求人を紹介し、転職を成功に導いてくれることが特徴です。また、提出書類の添削や面接対策に加え、独自に分析した業界・企業情報の提供などの転職サポートも充実していることで知られています。

良い評判

・幅広い職種・業界の求人を保有している
・職務経歴書エディターで職務経歴書を簡単に作成できる
・Uターン転職にも強い

悪い評判

・キャリアアドバイザーの対応に差がある
・希望条件に合わない求人を紹介されるケースがある
・サポート期間は3ヶ月限定

詳細については、「リクルートエージェント 評判」を参照のこと。

dodaエージェント

日本最大級の紹介実績を誇ることで知られるdodaエージェント。運営はパーソルキャリア株式会社。非公開求人を含む10万件以上の求人から専門スタッフがぴったりの求人をご紹介。自分にあった仕事がわからないという場合に加え、キャリアの選択肢を広げたいというケースにも対応。履歴書・職務経歴書の書き方についてもサポートしてくれることが特徴です。

良い評判

・求人数が豊富である
・doda年収査定で自分の市場価値を把握できる
・レジュメビルダーで簡単に職務経歴書を作成できる

悪い評判

・求人の質が良くない場合がある
・キャリアアドバイザーのレベルにばらつきがある
・メール連絡がしつこい

詳細については、「dodaエージェント 評判」を参照のこと。

ビズリーチ

ビズリーチは、管理職や専門職、次世代リーダーなどの即戦力・ハイクラス人材に特化した国内最大級のハイクラス転職サイト。運営元はビジョナル株式会社。高年収の求人が豊富に用意されていることに加えて、優良企業や一流ヘッドハンターからビズリーチを通じてスカウトを受け取ることで、思いもよらない企業やポジションに出会えることが大きな特徴の一つです。

良い口コミ

・ハイクラス求人が豊富
・専門性の高いヘッドハンターが登録している
・自分と相性の合うヘッドハンターを選ぶことができる

悪い口コミ

・無料で利用できる範囲がわずか
・的外れな求人メールが送られてくる
・ヘッドハンターからの連絡がしつこい

詳細については、「ビズリーチ 評判」を参照のこと。

マイナビエージェント

マイナビエージェントは、完全無料で転職希望者の要望に沿った求人を紹介する20代〜30代の転職に強い転職エージェント。運営は株式会社マイナビ(東証一部上場)。20代に信頼されている転職エージェントNo.1の実績に加え、マイナビグループが誇る豊富な求人情報が大きな強み。各業界に精通した専任のアドバイザーが転職活動をサポートしてくれます。営業職・技術系職種・金融関連専門職種に強いことも大きな特徴です。

良い口コミ

・20代の転職サポートに定評がある
・キャリアアドバイザーのサポートに熱意がある
・中小企業の求人が豊富

悪い口コミ

・ハイクラス転職には向かないという意見も
・求人数はリクルートエージェントやdodaに劣る
・連絡の頻度が多すぎる場合がある

詳細については、「マイナビエージェント 評判」を参照のこと。

キャリアカーバー

キャリアカーバーは、人材業界最大手の株式会社リクルートが運営するハイクラス・エグゼクティブ限定の会員制転職サイト。ハイクラス・エグゼクティブ人材向けに、厳選した優良なヘッドハンターだけがサービスに登録していることが特徴で、会員登録完了後はスカウトを待つだけでOK。担当コンサルタントは自分で選ぶことができます。

良い口コミ

・ハイクラス求人が豊富
・優秀なヘッドハンターが多数登録している
・キャリアアドバイザーを自分で選ぶことができる

悪い口コミ

・急ぎの転職には不向き
・年収が低いと門前払いされる可能性がある
・ビズリーチに比べると求人数が少ない

詳細については、「キャリアカーバー 評判」を参照のこと。

最後に

転職エージェントには、現実問題として、通常では知り得ない様々な裏事情があります。もしかすると気分を害された方もいらっしゃるかもしれませんが、このような裏事情を事前に把握しておくことで、転職エージェントをより効果的に活用することができます。本記事で紹介させて頂いた裏事情を踏まえた上で転職エージェントを適切に活用し、スムーズな転職活動を実現していきましょう。