転職エージェントを利用していて、どこまで相談して良いのか悩んだ人は多いでしょう。結論からいうと、転職に関することであれば些細なことでも転職エージェントに相談してしまったほうが良いです。細かいことまで伝えた方がキャリアアドバイザーは求職者のことを理解しやすく、信頼性も生まれやすいでしょう。そうは言っても、相談ばかりで結局転職しなかったら悪いと思ってなかなか一歩が踏み出せないということもありますよね。この記事では、転職エージェントに相談する場合はどのくらいの相談をしても良いのか。また、結果的に転職をすることに決めた場合の上手な活用方法などをご紹介します。

・転職の悩みを誰に相談したら良いのかわからない
・転職エージェントで悩み相談だけとか大丈夫？
・どんなキャリアアドバイザーなら相談しやすい？

このような疑問をもつ人はぜひ参考にして下さい。

転職エージェントは相談をするだけの利用も可能

転職エージェントを利用する場合、転職をしなくても相談だけということも可能です。多くの転職エージェントでは、公式に相談だけの利用も可能と書かれています。そのため、「相談だけだから気まずい」などと思わず、気軽に相談だけの利用もOKです。また、相談だけの場合で気になるのは、実際にはキャリアアドバイザーから相談のみの人は鬱陶しいと思われて、まともに話を聞いてくれないのではないかという部分ではないでしょうか。たしかに、利益に繋がらないためなかには鬱陶しいと感じるキャリアアドバイザーもいるでしょう。しかし、多くのキャリアアドバイザーは、相談にのることにより経験を積めると前向きな姿勢で話を聞いてくれる場合が多いです。また、転職エージェントに相談することにより様々なメリットがあります。以下に記載します。

希望に沿った求人があるのかがわかる

転職エージェントに相談すれば、キャリアアドバイザーが的確なアドバイスを提供してくれます。たとえばこんな求人もありますよ、などのように紹介してくれる場合があるので、現状の自分に合ったリアルな状況がわかるでしょう。

リアルな転職市場がわかる

現在、どのような求人が多いのかなどを教えてもらうことができます。今は転職に適した時期なのか、どのような人材が世の中で求められているのかなどを把握することができます。

自分の市場価値や強みを把握することができる

自分のスキルや経験を求めている企業がどのくらいいるのかを把握することもできます。求めている企業がわかることにより、自分の強みや市場価値を把握することができるでしょう。

転職エージェントを相談で利用する場合の注意点

転職エージェントを相談だけで利用する場合の注意点として、良い求人があったら転職もしてみたいという姿勢をみせることが挙げられます。転職エージェントは確かに相談だけでの利用も可能ですし、他の求職者同様に質を落とさずサポートしてくれるキャリアアドバイザーも大勢います。しかし、キャリアアドバイザーのうけもつ担当人数は多く、1人ひとりに割くことのできる時間は限られてしまうでしょう。その上、あくまで転職エージェントは商売であり、企業に求職者を入社させることにより成果報酬を得ています。そのため、たとえ相談だけとはいっても転職する気持ちが全くない人に対してはサポートの質が落ちてしまう可能性もあるのです。転職エージェントを相談で利用する場合は、「相談をしたい」という気持ちだけは最初に伝えつつ、良いところがあれば転職も考えている姿勢をみせることが大切です。

どんな転職エージェントに相談したほうが良い？

転職エージェントに相談する場合、やみくもに相談しても意味がありません。そのため、まずは転職エージェント選びをしっかりするようにしましょう。具体的には、自身の就きたい仕事に特化した転職エージェントを利用したり、例えば第二新卒者であれば第二新卒に特化したところを利用するなどです。自身に合った転職エージェントを選ぶということは、転職をする場合でも相談のみの場合でも変わらず、大切な選択方法です。また、以下のようなキャリアアドバイザーなら信頼して相談することができます。

連絡の返信が早い

相談だけだからといって、何日も返信するのに時間を要しているようなキャリアアドバイザーは、まともな対応をしてくれません。アドバイスも的はずれなものになりやすいため、レスポンスの遅いキャリアアドバイザーの場合は、相談を諦めましょう。

質問をしてくれる

話をただ聞くだけでなにも答えてくれないキャリアアドバイザーは、実際には相談者のことを考えてくれていない可能性が高いです。こちらの話した内容に対して、質問や反応をこまめにしてくれるキャリアアドバイザーのほうが、信頼できるでしょう。以上のようなキャリアアドバイザーであれば、信頼して相談しても大丈夫です。

相談しないほうが良い相手とは？

転職エージェントへの相談をおすすめすることはできますが、逆に相談しないほうが良い相手というものも存在します。それは、以下のような人です。

会社の人

現職の人間に相談をすることは、情報がもれてしまうリスクもあるため避けたほうが良いです。たとえ信頼している上司や同僚であっても、どこから情報がもれてしまうかはわかりません。もし情報がもれてしまった場合、良く思わない人からの当たりが強くなったり、会社に居づらい雰囲気となってしまうこともあります。身近な存在のため相談しがちですが、なるべく避けるようにしましょう。

家族や友人

家族や友人の場合、感情にながされた意見となってしまうことが多く、プラスとなる会話にならない可能性が高いです。家族や友人への相談は、多くの人が日常的におこなっているでしょう。しかし、親身な関係だからこそ、平常な気持ちで捉えることができず、感情に任せた意見が多くなってしまいます。また、あくまで身の周りの人間なだけであって、その道のプロではないため、相談した内容はあまり鵜呑みにせず、愚痴をこぼす程度の話のほうが良いでしょう。このように、多くの人が当たり前のように相談している相手であっても、決して仕事のことを相談する上では適していない場合があります。相談をする場合は、相談相手に適した相手を選ぶことが大切です。

相談してみて転職したくなったら、そのまま転職活動をしてみよう！

相談してみて転職が視野に入ってきたら、思い切って転職する方に方向転換してしまうのも良いでしょう。相談をまともに聞いてくれていたキャリアアドバイザーであれば、そのまま転職活動のパートナーとしても十分頼りになる存在となります。また、転職エージェントを利用して転職することで以下のようなメリットを得ることができます。

非公開求人がある

転職エージェントには、求人検索には記載されていない、「非公開求人」というものがあります。この非公開求人は、転職エージェントのアドバイザーが紹介してくれた場合に詳細を知ることができることが多いでしょう。これは企業側が転職エージェントに指定して非公開にしてもらっているものですが、非公開求人は優良企業や大企業、高待遇などの可能性が高いです。そして、非公開求人は転職エージェントの独占求人の可能性もあるため、検索ではみつけられないようなレアな求人を紹介してもらえることもあるでしょう。

キャリアアドバイザーやコンサルタントなどの転職のプロがサポートしてくれる

転職エージェントの強みにキャリアアドバイザーのサポートがあります。一人で転職活動を行う場合、求人をみて気になった企業があったら応募する流れとなり、この作業は求職者が1人で全て行わなければいけません。しかし、転職エージェントを利用した場合、求職者にマッチしそうな企業の提案や、履歴書や職務経歴書・面接対策などのサポートまで、アドバイザーがサポートをしてくれます。さらに、利用する転職エージェントによっては年収交渉・入所後のサポートまで、1人ではスムーズに行かなかったり不安なことなど様々な面でアドバイザーが助けてくれるのです。上記のようなポイントは、転職エージェントならではの強みであり、うまく活用することによりあなたの転職活動は1人で行うよりも何倍もスムーズに進むでしょう。

企業の情報を事前に入手できる

転職エージェントのキャリアアドバイザーは、企業との関係を持っている人も少なくないため、内部事情に詳しい人も大勢います。そのため、そのようなキャリアアドバイザーが担当についた場合は、求人表などからはわからない内部の事情や社風などを細かく知ることができます。

現職を円満退社しやすい

現職を辞めるタイミングと、新しい会社に入社するタイミングというのは難しいものです。事前に現職に伝えていても、思わぬトラブルや引き留めにあったりすることは少なくありません。そんな状況もキャリアアドバイザーは慣れているため、的確なアドバイスをくれることが多いでしょう。さらに、利用する転職エージェントによっては退職代行などのサービスをしてくれるところもあります。以上のようなメリットがあることにより、転職活動もスムーズに進むため、相談だけで終わらず転職までおこなうのも1つの手です。

転職活動をする場合の上手な活用方法

もし転職活動をしようと思ったら、転職エージェントを上手に活用しましょう。転職エージェントの上手な活用方法は、以下のようになります。

キャリアアドバイザーとの連絡をこまめにとる

キャリアアドバイザーと連絡をこまめにとることにより、相手側も真剣に対応してくれたり、求職者の転職意欲が強いと思ってくれます。基本的にキャリアアドバイザーは転職意欲の強い求職者のほうが、転職成功の可能性が高いと感じて手厚いフォローをしてくれます。そのため、積極的に転職したい意思をアピールしていくようにしましょう。

キャリアアドバイザーに希望をしっかり伝える

キャリアアドバイザーに対して、自分の希望をはっきりと伝えない求職者は意外と多いです。

・希望年収
・職種
・勤務地
・社風

など、自分の譲れない部分や希望としていることは積極的に伝えましょう。ただし、あまりにも希望が多すぎるとキャリアアドバイザーも困惑してしまいますし、めんどくさい人だと思われる可能性もあるため注意が必要です。また、希望が多すぎることによりマッチする案件が全くないという場合もあります。そのため、どうしても譲れない部分と希望の部分は分けて伝えること。そして、伝えたあとにキャリアアドバイザーに必ず希望の条件にマッチする案件があるのかを確認するようにしましょう。

複数エージェントの利用

複数のエージェントを利用することにより、様々なメリットを享受することができます。まず、色々なキャリアアドバイザーと関わることができるため、仮にハズレのキャリアアドバイザーが１人いたとしても、他の人に頼ることができます。そして、転職エージェントによって取り扱っている求人に違いはあります。そのため、多くの求人から仕事を選ぶことができるでしょう。また、複数利用するというのは、投資などと同じようにリスク分散にも繋がるためおすすめです。最初に相談しているキャリアアドバイザーが複数人いる場合、なかには何人か信頼できる人がいるでしょう。そのようなキャリアアドバイザーがいる転職エージェントを中心に、いくつか利用して転職活動をすることがおすすめです。

【最新版】おすすめの転職エージェント

上記を踏まえ、おすすめの転職エージェントを整理します。

リクルートエージェント

国内有数の転職エージェントとして知られるリクルートエージェントは、業界トップクラスの求人数を誇ることで知られています。過去45万人以上の転職成功実績をもとに、プロのキャリアアドバイザーが履歴書／職務経歴書などの書類添削や面接対策まで徹底対策してくれます。国内最大級の転職エージェントということもあって、拠点の数も多いので、地方在住の方でも安心して利用することができます。

dodaエージェント

パーソルキャリア（旧：インテリジェンス）が手掛ける「dodaエージェント」は、「リクルートエージェント」や「マイナビエージェント」と並んで国内最大級の転職エージェントとして知られています。約10万件の求人情報から求職者の希望にマッチした求人をプロのキャリアアドバイザーが紹介してくれます。「何から始めれば良いかわからない」「自分の強みがわからない」といった悩みがある場合は、登録してみると良いでしょう。

マイナビエージェント

マイナビエージェントは「20代に信頼されている転職エージェントNo.1」の実績とマイナビグループが誇る豊かな求人情報を強みとする転職エージェント。マイナビエージェント経由でしか応募することができない独占求人の数も多いので、一度、登録してみると良いでしょう。

パソナキャリア

パソナキャリアは、業界トップクラスの求人数を誇る転職エージェント。運営は株式会社パソナ（東証一部上場）。オリコン顧客満足度調査第1位に選出されている。求人件数は5万件以上。転職後の年収アップ率は67.1%を誇る。高い専門性を備えた専任の転職エージェントによる転職サポートが魅力。

【最新版】おすすめの転職サイト

さらに、おすすめの転職サイトを整理します。

リクルートダイレクトスカウト（旧：キャリアカーバー）

リクルートダイレクトスカウト（旧：キャリアカーバー）は、人材業界最大手の株式会社リクルートが運営するハイクラス・エグゼクティブ限定の会員制転職サイト。ハイクラス・エグゼクティブ人材向けに、厳選した優良なヘッドハンターだけがサービスに登録していることが特徴。会員登録完了後はスカウトを待つだけでOK。担当コンサルタントは自分で選ぶことができる。

ビズリーチ

ビズリーチは、管理職や専門職、次世代リーダーなどの即戦力・ハイクラス人材に特化した国内最大級のハイクラス転職サイト。運営元はビジョナル株式会社。高年収の求人が豊富に用意されていることに加えて、優良企業や一流ヘッドハンターからビズリーチを通じてスカウトを受け取ることで、思いもよらない企業やポジションに出会えることが大きな特徴の一つである。

JACリクルートメント

JACリクルートメントは、管理・専門職、ミドル・ハイクラスのための転職エージェント。運営は株式会社ジェイ エイ シー リクルートメント（東証一部上場）。約800名のプロフェッショナルが転職をサポート。また、国内大手、外資系、海外進出企業などの厳選求人を多数揃えていることが特徴である。

アサイン

アサインは、コンサルティングファームをはじめとして、経営企画や事業開発、営業職などのハイエンド向け転職支援サービスを展開している。運営は株式会社アサイン。確かな実績をもつキャリアアドバイザーと日本初のAIキャリアシミュレーション「VIEW」で求職者のキャリアを徹底サポートしてくれる。特に20代～30代のハイエンド転職に強い。

iX転職

iX転職は、パーソルキャリア株式会社が運営するハイクラス向けの転職サイト。年収1,000万円以上の非公開求人を多数取り扱っていることが特徴の一つ。厳選されたヘッドハンターがキャリアの選択肢を適切に提案してくれる。また、「クラウドキャリアコーチ」を活用すれば、第三者との対話を通じてキャリアに関する悩みを解消することができる。

AMBI

AMBIは、株式会社エンジャパンが運営する若手ハイクラス人材向けの転職サイト。年収500万円以上の案件が多数。職務経歴書を元にした三段階評価によって、選考通過の可能性がわかることが大きな特徴。登録しておけば職務経歴書を見た企業やヘッドハンターからスカウトを受け取ることができる。

最後に

転職エージェントは相談可能です。ちょっとした悩みがある人やはっきりと希望条件が決まっていないけれど転職意欲があるという人でも気軽に利用できます。最初は相談という形で話を聞いてもらい、自身のなかのモヤモヤが晴れたら、転職活動を本格的におこなってみて、今よりもっと自分に合った仕事をみつけてみて下さい。

Photo by Nastuh Abootalebi on Unsplash