・仕事を辞めたいけれどどんな風に伝えれば良いのだろう
・辞めるときに準備しておくべきことは？
・辞める話をして揉めてしまったらどうしよう

この記事は、上記の悩みを持った人におすすめです。現職を辞めようと思っているけど、伝え方や伝えるタイミングに困っていて、なかなか言い出せない人は多いでしょう。退職をする場合、きちんとした手順を踏んで行わなければ、トラブルになったり後悔したりすることがあります。そこでこの記事では、退職をする場合にどのような手順でおこなえば円満退職ができるのかをご紹介します。この記事を読むことで、次の仕事もスムーズにスタートすることができるのです。今の仕事を辞めて新しい仕事に就きたいと思っている人は、ぜひ参考にして下さい。

仕事を辞める前に知っておくべき注意点

会社を辞めたいと思っても、避けるべき時期や注意すべきことなどはあります。ここでは、勢いにまかせて退職をしないための注意点をご紹介します。

繁忙期を避ける

たとえ辞めたい・辞めるからといっても、会社の迷惑になってしまう繁忙期は避けるようにするべきです。繁忙期を避けて落ち着いてきた時期や、プロジェクトなどが終わったタイミングなどで退職を切り出したほうが、もめる可能性は少なくなります。繁忙期に退職を伝えると、引きとめられてズルズルいってしまう可能性もありますし、上司と落ち着いて話をすることもできません。繁忙期を避けて伝えて、落ち着いた状態で話ができたほうが円満退職がしやすいです。

退職理由をネガティブに伝えない

退職理由は、個人的な理由や一身上の都合などとして、ネガティブな意見でまとめないようにしましょう。これは、たとえほんとうの理由が会社の給与や上司への不満などであった場合もです。ネガティブな理由があるとして、それを正直に話してしまうと、改善を理由に引きとめられる場合もありますし、会社側のあなたへの印象もよくありません。揉めたところでメリットはなにもないため、円満退職をするためにもネガティブな意見は避けるようにしましょう。

引きとめられても意見を曲げない

たとえ会社から引き止められても、意見を曲げずにしっかりと退職をするべきです。もし引き止められたことにより、会社を続ける道を選んでしまうと、辞めたい気持ちがあるのに辞めるタイミングを見失っていつまでも辞めることができなくなってしまいます。また、退職しようとしていた話が周りに広がることにより、あなたへの周りの対応に変化がでてしまい、やりづらくなることもあるでしょう。たとえ引き止められても必ず辞めるという、強い意思をもつ必要があります。

転職活動が会社にバレないようにする

転職活動をしていることは、会社の誰にも伝えないでおくべきです。在籍中に転職活動をしている場合が多いと思いますが、退職する旨を伝える前に、転職活動の事実が周りに知られてしまうのは避けましょう。周囲が退職することを知っているのであれば問題はありませんが、そうではない場合、思わぬ混乱を招いたり、周りから引き止められたりとなにかと面倒なことになります。そのため、仲が良い同僚であっても、会社に退職の旨を伝えるまでは情報を漏らさないように注意しましょう。

仕事を辞めるための準備

まずは「なぜ退職したいのか」の理由を深堀りすることが大切です。退職の意志を、その場の勢いに任せて伝えるのは、相手に不快な思いをさせてしまう可能性があるためあまり良くありません。会社を辞めたあとも良好な関係を保つことを心掛けましょう。下記で、会社を辞めることを伝える前の手順をご紹介するので、参考にしてください。

自分の気持ちの再確認

退職をする前には、もう一度自分がなぜ会社を辞めたいのかを洗い出して、考えてみることが必要です。辞めたい理由がいくつかあるなかに、自分自身の問題であったり改善できるものがあるかもしれません。しかしそんななかでも、どうしても譲れない部分や、今の会社にいては実現不可能なことがあり、やはり辞めなくてはいけないという状況なのかを確認する必要があります。しっかり辞める覚悟を決めて、辞める理由を再確認することにより、後々後悔も少なくなりますし、次の企業への説明に役立てることもできるのです。

退職までのスケジュールをしっかり決める

退職までの流れや、退職後をスムーズにするためにも、退職に関するスケジュールはしっかり決めておくようにしましょう。たとえば、就業規則で退職の1ヶ月以上前に伝えるという規則があるのならば、直属の上司にはそれよりも早い2ヶ月ほど前には伝えておくべきです。そして、引き継ぎや業務確認などをスムーズにおこなえる体制をつくり、円満退職の準備を整えておきましょう。また、退職の旨を伝えてからでは転職活動が遅い可能性もあるため、退職日をゴールとして考えて、ゴールしたら転職できるという状態にしておくべきです。そのため、少なくとも3ヶ月前には転職活動を開始し、退職後仕事がないなどということにならないようにしましょう。

仕事を辞める手順

会社を辞める場合は、トラブルを避けるためにも手順をしっかり守る必要があります。ここでは、しっかり踏んでおきたい手順を順番に解説します。

退職の意志を伝える

会社を退職する場合は、社会人のマナーとして、必ず就業規則の1ヶ月ほど前には直属の上司に伝えるようにしましょう。先に直属の上司以外へ相談することが重要です。必ず直属の上司に退職の旨を伝え、しっかりと話し合いをする時間を設けてもらうことが大切です。

退職届を提出する

上司から退職の承諾を得たら、退職届を提出します。退職届は会社によっては必要ない場合もありますが、いつ辞めるのかという日付や、辞める理由を記載した書類のことです。もし退職届を提出しなくていい場合は、トラブルを回避するためにも、しっかりと退職日を確認して認識を擦り合わせるようにしましょう。

業務の引き継ぎ

たとえ会社を辞めるから関係ないとしても、今後の現職のトラブルや迷惑をかけないためにも、しっかりと業務の引き継ぎはおこなわなくてはいけません。書類だけでは分からないことがでてくる場合もあるので、口頭で説明しながらの業務の引き継ぎを行うのがおすすめです。円満退職会社をするためには、丁寧な引き継ぎを行うことが重要です。

お世話になった人にあいさつをする

お世話になった人にあいさつを済ませることは、社会人として是非やっておきたいマナーです。また、あいさつをするタイミングとしては退職の旨がしっかり伝わったあとや、退職届が受理された後にしたほうが混乱やトラブルは避けられます。お世話になった人にあいさつをする場合も、ネガティブな意見は言わないように心がけ、純粋にお世話になった感謝を伝えにいくようにしましょう。そして、できるのであれば後任者も一緒につれていくことで、今後の仕事の流れがスムーズにいきやすく、後任者も安心します。

有給休暇の消化

ある程度続けている会社であれば、有給休暇が残っていることが大半でしょう。有給休暇は、消化し切らなくても構わないのですが、働かずにお金がある人がはいるものですので、使っておいたほうが損はないです。そのため、あらかじめ有給休暇の残数は確認をして申請しておくようにしましょう。注意点としては、有給休暇消化中には、新しい企業で働くことはできないため、かならず被らないように計算しておく必要があります。また、引き継ぎの途中で有給消化に入ってしまうと後任者も困ってしまうため、そのような部分への配慮も心がけましょう。

返却物の確認

もし自宅や手元に会社の情報や借りているものがあるまま退職をしたら問題となるため、返却物の確認はしっかりおこないましょう。特に、名刺や会社の情報が入っている書類、取引先の情報などを持っておくのは危険です。後々トラブルにならないためにも必ず返却するようにしましょう。まち、マナーとして自分の使用していたデスクやロッカーの私物はしっかり回収し、きれいにした状態で退職をするほうが良いです。

保険の手続き

就職先が決まっていない状態で辞めた場合には失業保険や健康保険の手続きが必要です。失業保険の受給条件としては、「就職しようとする意思や能力はあるが、就職できない」「勤務先で雇用保険に入っていたか」となっています。また、会社で入っていた健康保険には、退職日の翌日から使用できなくなるため、早めに健康保険を切り替える手続きを行うことが重要です。

仕事を辞めるときの伝え方

会社を辞めるときの伝え方としては、ネガティブな表現やマイナスな意見は言わないようにしましょう。下記で、様々なパターンでの伝え方をご紹介します。

【仕事内容を理由に伝える】

・挑戦したいことができた

今おこなっている仕事ではなく、新しく挑戦したいことができたから辞めるというのは前向きな表現となります。こんな仕事をしたい、このような業務に携わりたいなどの理由を述べるようにしましょう。

・学びたいことがあるため勉強に専念する

将来のことを考えて、資格取得やもっと学べる環境にしたいといった意見です。具体的な夢や目標を持っていることを伝えるとなお良いです。

・起業する

今まで培ってきた経験やスキルをもとに起業する場合は、具体的にどんな起業をするのか伝えましょう。起業であれば応援してくれる人も多く、アドバイスがもらえることもあります。

【家庭の事情】

・親の介護が必要になった

親の介護が必要になり、労働時間や出勤に制限がある旨を伝えます。場合によっては、上手く対応する方法を現職の上司が教えてくれる場合もありますし、ひき止められる可能性は少ないです。

・結婚・妊娠により退職

女性の場合、寿退社として辞めることも可能です。止められることは少なく、祝福してくれる人のほうが圧倒的に多いでしょう。ただし、家族の介護がないのに「介護をしなければならない」「病気になった」などと大きな嘘をつくのはやめましょう。もし嘘だとばれた場合に、良い関係性が崩れてしまう恐れがあります。しかし、「残業が多い」「転職先のほうが給与が良い」など会社への不平不満を正直に伝えると相手への印象が悪くなってしまうので、「スキルアップのため」「やりたい仕事がある」など前向きな言い方に変えるのが賢明です。

仕事を辞めるかどうかの基準は？

仕事をやめるかどうかの基準は、どのくらい仕事が嫌なのか、または自身で改善可能なのかなどを考える必要があります。ここでは、仕事が嫌になってしまう理由をご紹介しますので、辞めるべきかどうかの参考にして下さい。

上司や同僚などの人間関係

上司と人間的な相性が合わなかったり高圧的な態度を取られると会社に行くこと自体が嫌になってしまうこともあるでしょう。あまりにも精神的に追い込まれる場合は、会社の相談センターに相談してみたり、もっと上の役職の人に事情を説明して部署移動するなどの対策が必要となります。また、同僚とうまくいかないという人も非常に多いです。話が合わなかったり、自分だけ仲間はずれにされているような気持ちになる人も多く、社内に居場所を感じないことがあります。本人のコミュニケーション能力が問題の場合もありますが、入社した時期などによってはそもそも溶け込みにくい環境が出来上がってしまっている可能性もあるでしょう。

残業や休日出勤が多い

残業や休日出勤が多いと、仕事が嫌だと感じてしまうことがあります。特に最近はワークライフバランスを重視する人が多く、プライベート重視の人も増えています。また、残業や休日出勤が多いことにより、疲れもとれにくくなりますし、終わりがみえないようで精神的に嫌になってしまう人も多いでしょう。特に体力的に自信がない人や、プライベートでの時間を大切にしたい人は、毎日のように残業に怯えることとなってしまいます。

ノルマや納期などのプレッシャー

厳しいノルマや納期があると、プレッシャーに感じる人も多いと思います。ノルマや納期によりストレスを感じやすい人の特徴は自分に自信がない人やプライドが高い人・人の頼みを断れない人に多い傾向があります。ノルマや納期というものは、大半のビジネスマンにとっては切っても切れない関係のため、上手に付き合っていく必要があります。

評価してもらえない

自分に対する評価が低いことで仕事が嫌になってしまうことがあります。周りの評価を気にしないと思っている人であっても、実際のところは多少なりとも気にしている人は実は多いです。仮に周りの人よりも多くの作業量をこなしたり、実績を出していても、自分よりできていない人のほうが評価されることもあるでしょう。会社により評価をするポイントは違い、もしかしたらあなたがそこに到達していないための場合もあります。しかし、なにが正解か、評価基準なのかも明確にしてくれない状態で作業をひたすら頑張ることはとても辛く、会社が嫌になってしまう原因となるでしょう。

仕事がつまらない

仕事にやりがいや面白みを感じない場合、仕事が嫌だと感じることが多くなります。毎日が同じことの繰り返しであったり、作業をほとんどしなくても良いのではないかというほど暇だと、会社への存在意義がわからなくなり、いくのが嫌になってしまいます。また、単純作業ばかりでつまらない上に、自身のスキルが全く上がらないような内容の場合、将来的に転職する場合に苦労することとなるでしょう。このような仕事の場合は、早めに対策をとり転職も視野に入れたほうが良いです。

会社の将来性が不安

会社の将来性が不安で、頑張っても意味がないのではないかと思ってしまうことがあります。業績が下がっていたり、周りの意欲が低下している、成功事例が少ないなどという環境ですと、会社に頼ることが怖くなってしまうでしょう。明るい未来がみえない会社の場合、毎日を頑張るのがバカらしくなってしまい、仕事にいくのが嫌になってしまう人も多いです。

退職前に次の仕事をみつけておこう

仕事を退職する前に、必ず次の仕事はみつけておくべきです。次の仕事をみつけずに勢いで辞めてしまうと、給料も入らなくなるため金銭的に苦しくなり、焦りがでてきてしまいます。焦った結果ミスマッチな企業に転職をしてしまい、劣悪な環境で働かざるを得ないこともあるでしょう。そのため、退職をする数ヵ月前には準備をし、転職エージェントなどで相談をしておくのも1つの手です。転職エージェントに相談をすることでプロのキャリアアドバイザーが、転職すべきなのかどうかや、転職する場合どのような仕事が合っているのかなどを、求職者とじっくり話し合いサポートしてくれます。

【最新版】おすすめの転職エージェント

おすすめの転職エージェント（最新版）を整理します。

リクルートエージェント

国内有数の転職エージェントとして知られるリクルートエージェントは、業界トップクラスの求人数を誇ることで知られています。過去45万人以上の転職成功実績をもとに、プロのキャリアアドバイザーが履歴書／職務経歴書などの書類添削や面接対策まで徹底対策してくれます。国内最大級の転職エージェントということもあって、拠点の数も多いので、地方在住の方でも安心して利用することができます。

dodaエージェント

パーソルキャリア（旧：インテリジェンス）が手掛ける「dodaエージェント」は、「リクルートエージェント」や「マイナビエージェント」と並んで国内最大級の転職エージェントとして知られています。約10万件の求人情報から求職者の希望にマッチした求人をプロのキャリアアドバイザーが紹介してくれます。「何から始めれば良いかわからない」「自分の強みがわからない」といった悩みがある場合は、登録してみると良いでしょう。

マイナビエージェント

マイナビエージェントは「20代に信頼されている転職エージェントNo.1」の実績とマイナビグループが誇る豊かな求人情報を強みとする転職エージェント。マイナビエージェント経由でしか応募することができない独占求人の数も多いので、一度、登録してみると良いでしょう。

パソナキャリア

パソナキャリアは、業界トップクラスの求人数を誇る転職エージェント。運営は株式会社パソナ（東証一部上場）。オリコン顧客満足度調査第1位に選出されている。求人件数は5万件以上。転職後の年収アップ率は67.1%を誇る。高い専門性を備えた専任の転職エージェントによる転職サポートが魅力。

【最新版】おすすめの転職サイト

おすすめの転職サイト（最新版）を整理します。

リクルートダイレクトスカウト（旧：キャリアカーバー）

リクルートダイレクトスカウト（旧：キャリアカーバー）は、人材業界最大手の株式会社リクルートが運営するハイクラス・エグゼクティブ限定の会員制転職サイト。ハイクラス・エグゼクティブ人材向けに、厳選した優良なヘッドハンターだけがサービスに登録していることが特徴。会員登録完了後はスカウトを待つだけでOK。担当コンサルタントは自分で選ぶことができる。

ビズリーチ

ビズリーチは、管理職や専門職、次世代リーダーなどの即戦力・ハイクラス人材に特化した国内最大級のハイクラス転職サイト。運営元はビジョナル株式会社。高年収の求人が豊富に用意されていることに加えて、優良企業や一流ヘッドハンターからビズリーチを通じてスカウトを受け取ることで、思いもよらない企業やポジションに出会えることが大きな特徴の一つである。

JACリクルートメント

JACリクルートメントは、管理・専門職、ミドル・ハイクラスのための転職エージェント。運営は株式会社ジェイ エイ シー リクルートメント（東証一部上場）。約800名のプロフェッショナルが転職をサポート。また、国内大手、外資系、海外進出企業などの厳選求人を多数揃えていることが特徴である。

アサイン

アサインは、コンサルティングファームをはじめとして、経営企画や事業開発、営業職などのハイエンド向け転職支援サービスを展開している。運営は株式会社アサイン。確かな実績をもつキャリアアドバイザーと日本初のAIキャリアシミュレーション「VIEW」で求職者のキャリアを徹底サポートしてくれる。特に20代～30代のハイエンド転職に強い。

doda X（旧：iX転職）

ddoa Xは、パーソルキャリア株式会社が運営するハイクラス向けの転職サイト。年収1,000万円以上の非公開求人を多数取り扱っていることが特徴の一つ。厳選されたヘッドハンターがキャリアの選択肢を適切に提案してくれる。また、「クラウドキャリアコーチ」を活用すれば、第三者との対話を通じてキャリアに関する悩みを解消することができる。

AMBI

AMBIは、株式会社エンジャパンが運営する若手ハイクラス人材向けの転職サイト。年収500万円以上の案件が多数。職務経歴書を元にした三段階評価によって、選考通過の可能性がわかることが大きな特徴。登録しておけば職務経歴書を見た企業やヘッドハンターからスカウトを受け取ることができる。

最後に

仕事を辞めたくなった場合は、勢いで辞めずに事前準備をすることが非常に大切となります。また、辞めるからといって現職で適当な対応をしてはいけません。社会人のマナーとして、最後まで謙虚にやり抜く姿勢が大切です。しっかりと今の仕事をやりきることで、次の仕事でも気持ちのいいスタートを切ることができるでしょう。

Photo by Kelly Sikkema on Unsplash