公開日

2021/05/26

最終更新日

女性の経営幹部キャリアについて考える ── ミダスキャピタル・コンコード共催 「女性CxOセミナー」

ミダスキャピタルは2021年5月15日、経営幹部キャリアの魅力を女性ビジネスパーソンに対して伝えることを目的として、エグゼクティブ向けキャリア支援サービスを展開するコンコードエグゼクティブグループと共同でキャリアセミナーを実施した。現役女性CxOをパネリストとして招待し、女性のキャリア形成に関して活発な議論が行われた本イベント。今回は、その概要を一部抜粋してイベントレポートとしてお届けする。

撮影:多田圭佑

基調講演

まず、株式会社コンコードエグゼクティブグループ代表取締役社長CEO・渡辺 秀和氏(以下、渡辺氏)から基調講演が行われた。

未来をつくるリーダーを支援するキャリアデザインファームとしてエグゼクティブ向けキャリア支援サービスを展開するコンコードエグゼクティブグループでは、「キャリアコンサルティング」「キャリア教育」「ソーシャルスタートアップ支援」の3つの事業に取り組んでいる。

今年で創設13年を迎える同社だが、創業当初は女性からの相談割合は5〜6%程度に過ぎなかった。しかし最近では、女性からのキャリア相談が急増しており、今や全体の30%近くを占めるという。この状況を踏まえ、渡辺氏からは「経営幹部の転職市場の実態」「経営幹部を目指すキャリア設計のコツ」の2点が伝えられた。

経営幹部の転職市場の実態

経営幹部の採用ニーズはあらゆる業種において高まってきている。企業からの依頼の中で特に頻出するキーワードとしては、「ポストコンサル/ポストIBD」「デジタル(DX)」「優秀な女性」が挙げられるという。

「2020年度までに指導的地位に女性が占める割合を30%にする」という目標のもと、女性就業者数や上場企業女性役員数の増加が図られてきた。現在の我が国の状況は諸外国と比べると大幅に遅れているものの、「優秀な女性を採用したいという依頼は年々増えている」と渡辺氏は語る。

「あるAIベンチャーでは提供するサービスのエンドユーザーの約半数が女性ということもあって、女性経営幹部の採用に対して強い意欲を持っています。また、社会課題解決型プロジェクトに取り組む上で経営幹部の多様性が求められることから女性経営幹部の叡智が欲しいという声も増えています」

「外資系コンサルティングファームの中には、『採用の男女比率を50:50にしたい』『社内のロールモデルとなってもらえる女性が理想』と考えている企業があります。『コンサル未経験者歓迎』という点も要注目です。日系大手事業会社の中には、『女性の社外取締役を複数名採用したい』『役員経験がなくても可』『年棒1000万円想定(10回取締役会+株主総会出席)』を提示する企業も出てきています」

経営幹部を目指すキャリア設計のコツ

上記を踏まえ、渡辺氏は経営幹部を目指すキャリア設計のコツについて次のように述べた。

「自分は経営幹部になれるようなキャリアを持っていないと引いて考えてしまう女性も少なくありませんが、重要なことは『キャリアの階段をつくる』という発想を持つこと。例えば、幅広い職種・業界から受け入れられている『ハブ・キャリア』の考え方を有効活用できれば、キャリアパスは想像以上に広がっていきます」

「ワークライフバランスについては、高いスキルがあれば働く環境を選ぶことが可能です。弊社でも『ワークライフバランス転職』というライフステージに合った働き方を望むプロフェッショナルのためのキャリア支援サービスを提供しています。仕事に没頭できる時期にスキルを磨いておいて、『キャリアの自由度』を高めるという考え方も有効です」

「今、キャリアの高速道路が至る所に開通しています。プライベートと両立しながら好きな仕事で社会に対して大きなインパクトを与え、恵まれた収入を得るという生き方が可能な時代になってきています。キャリア設計に関心がある方に是非お気軽にご相談いただければ幸いです」

パネルディスカッション

次に、現役CxOのパネリストを迎え、「なぜ経営幹部になったのか」「経営幹部の仕事とこれまでの仕事の違い」「プライベートと仕事を両立させるためのマイルール」等に関するディスカッションが行われた。

【登壇者】
株式会社GENDA代表取締役社長・申 真衣氏
株式会社ビビッドガーデン 取締役・山下 麻亜子氏
株式会社クラウドワークス 取締役・田中 優子氏
株式会社PRAS 取締役・斉木 愛子氏(モデレーター)

以下、敬称略

── 自己紹介・役員になった時期、きっかけは?

斉木:本日は宜しくお願い致します。まず、皆さんが役員になった時期ときっかけについて自己紹介を踏まえて教えて頂ければと思います。

申:株式会社GENDAの申です。弊社はゲームセンターの運営会社を中心としたエンターテインメント領域においてコングロマリットを志向する企業です。

新卒で投資銀行に入社し、11年間在籍していました。投資銀行に勤めている方なら皆そうだと思いますが、定年まで勤め上げる業界ではないこともあって、次のキャリアを考えながら働いている方が多いのではないかと思います。私自身は33歳の時に転職しました。「人生100年時代」を迎える中で80歳まで働きたいなと漠然と考えていたのですが、そうなると50年近く期間が残されているわけです。

その状況を踏まえた時に、似たような分野や業界で転職をするよりも大きく場所を変えていった方が自分にとってのキャリアの広がりが大きいのではないかと考えました。そして、そのタイミングでたまたま現在の共同創業者との出会いがありました。それが直接的なきっかけです。

山下:私は今、「食べチョク」という産直通販サービスを展開している株式会社ビビッドガーデンで取締役を務めています。取締役になったのはつい最近でして、今年の1月末か2月くらいです。

元々、コンサルティングファームからキャリアをスタートしています。新卒で入社してから約8年間在籍していました。コンサルティングという仕事は凄く好きで自分の性にも合っていましたが、途中で事業会社に出向して事業を回していくことの面白さを知ったこと/出向から戻って新規事業をつくるプロジェクトを経験したことで、「事業をつくる側に行きたい」という気持ちが強くなっていったことが転職を考えたきっかけです。

申さんが仰ったことと重なりますが、これから先の長いキャリアを考えた時に、コンサルタントという職種をこれ以上続けてしまうと、「一生アドバイザリー側で居続けてしまう」「今が大きく事業側に振れる最後のチャンスなのではないか」と考えました。その考えのもと、転職の前提として経営にも事業にも関わることができる可能性がある会社を探していました。現職では経営幹部候補という形でお話をいただいて、入社して半年くらいのパフォーマンスを見て貰った上で、オファーをいただきました。

田中:新卒でトヨタ自動車に入社して、約4年間働いてコンサルティングファームへ転職しました。その後、事業会社に転職してコンサルにまた戻るなどしていました。クラウドワークスに入社したのは2014年4月でしたが、その時は社員が20人くらいしかいない状況で、執行役員という職階で入社しました。

創業者の吉田が20代の頃からの友人で、異業種交流会で知り合ったのですが、当時は彼も会社員でまだ起業していませんでした。が、なんとなくお互いに「面白いやつだな」ということで友人として会う機会が何度かありました。その後、彼が上場して周りにベンチャー経営者的なキャリアを歩む人が徐々に増えていきました。

一方、私はコンサルティングファームで大企業を相手に仕事をしていました。大企業の仕事というのは、ある意味ではスケールは非常に大きいとは思いますが、プロジェクトが動くまでに時間がかかることや自分ではコントロールしきれない要素が多いこともあって、ベンチャー企業を経営している友人のことを羨ましいと思う気持ちがありました。ある時、社長の吉田から声をかけてもらって入社して、2年前に取締役に就任しました。取締役就任後は、より会社の経営全般に関わるようになっています。

── 役員になって働き方と年収はどう変わったか?

申:年収は下がりました。ただ、下がって当然と言うつもりは全くありません。私の場合は年収自体は下がったのですが、エクイティという形で経済的なリターンがあると考えています。

また、これは女性に限った話ではありませんが、転職を考える際に簡単に給与というか経済的なリターンを下げることはしない方が良いと個人的には考えています。

働き方に関しては、前職が米国の会社だったこともあって時差に振り回される場面がありました。夜中12時から電話会議というような状況が毎週のようにあったのですが、現在ではそういうことはありません。普通の日本時間で仕事ができているという意味では、ワークライフバランスはとても向上していると思います(会場笑)。

山下:私も転職したタイミングでは年収は下がっていますが、経済的なメリットだけでなくキャリア構築におけるリターンを考慮して判断しました。何十年にわたるキャリア全体を考えた時に、年収はそこまで気にする要素ではなかったです。

また会社のフェーズとして自分の給与よりも事業を伸ばす方に資金を使った方が良いと思ったので、その点を考慮して適切な年収水準を探っていきました。ただ一方で、単純に年収が下がっても良いという話ではないと思います。私の場合はエクイティの議論も踏まえながら納得感のある良いオポチュニティであると考えることができたので、転職するという判断に至りました。

忙しさのレベルに関してはあまり変わらないですね。前職では時間のコントロールが効き辛い時期もあったので、時間的にはやや楽になった部分もあります。とはいっても、日々色々なことが起きるので四苦八苦しながらですが、楽しく働いています。

田中:年収はコンサル時代と比べると下がりました。ただ、IPOを目指している会社であれば、株式やストックオプションを貰うというケースも考えられます。会社のバリューアップを図っていけば、自分の資産も増えるというように視点を切り替えると良いと思います。

また現在、上場企業2社で社外取締役をさせていただいておりまして、その兼業分を含めれば年収という意味でもコンサル時代の水準に戻ってきていると思います。収入を得る方法を自分自身でデザインできているという点で、現在の働き方には個人的にとても満足しています。

働き方に関しては、コンサル時代に比べれば自分なりにコントロールすることができています。労働時間も減ったと思います。コンサルティングは客商売ということもあって、時期によっては追い立てられるようなことがありましたが、今は本当に必要なことを自分で選択することができています。

ただ、仕事のことを考えている時間はむしろ増えたかもしれません。コンサル時代はプロジェクトが終われば一ヶ月休めるとかオン/オフが明確に区分されていたのですが、今は仕事から完全に離れられる時間は以前に比べれば減ったのかもしれません

── 役員就任時の家族の反応は?(旦那ブロックは?)

田中:執行役員として現在の会社に転職した頃はまだ結婚していなかったので、旦那ブロックはありませんでした。両親からのブロックもなかったです。

実は、実家が中小企業を経営しているのですが、私が新卒でトヨタ自動車に入社した時は、父親から「なんでサラリーマンになるんだ」「お前はトヨタの社長を目指すのか」と言われたことがありました(会場笑)

私には「あいつを呼んだら面白いからあいつを呼ぼうよ」という「あいつ」になりたいという欲求がありまして、いかに面白いやつになれるかという軸でキャリアを選択してきました。もしかしたら、ベンチャーに転職するということに関しては、父親としてもある種の納得感はあったのではないかと思います。

山下:私自身は今結婚していないので、特にブロックされるような相手はいなかったです。また、自分の人生は自分で決めるという価値観を持った家族なので、「自分のやりたいことが実現できて良かったね」ということで、とても喜んでくれました。

また、普段の採用活動を通じて感じるのは、ご家族でやりたいことの実現を互いにサポートできるようにすり合わせることの重要性です。「ブロックされたらどうしよう」と悲観的に考えるのではなく、「なぜ自分は挑戦したいのか」を明確に言語化することが大切なのではないかと思います。

申:私の夫は人に何かを押し付けるようなことをしないタイプの人なので、反対はされませんでした。ただ「自分だったら辞めないけどね」ということを言われました(会場笑)。夫は私と同じ会社に勤めていたこともあって、私の仕事のことも同僚のことも良く知っていましたので、「そんなに大事にされているのだから一生いれば良いじゃない」くらいのことは言われました。

山下:起業して数ヶ月経ってから旦那さんから「楽しそうだね」というような反応はあったのでしょうか。

申:あったかな…(笑)ただ、反対は全くされていないですね。「お好きにやれば?」というタイプなので(会場笑)

── 日本の女性役員昇進を阻むものは何だと思いますか?

申:「女性はこうあるべきだ」という考え方を生まれてから刷り込まれることが一因としてあるのではないかと思います。例えば、私には2人の子供がいて仕事中は保育園に預けさせていただいているのですが、ある日、男の子は車で遊んでいて、女の子は違う遊びをしていたんです。車が良い/悪いという議論ではないのですが、このような形で親が意図していない場合でも「女性ってこうだよね」「男性ってこうだよね」という思い込みを社会から植え付けられてしまって、それが「女性には役員の仕事はできない」といった先入観や偏見につながってしまっている。これは大きな要因の一つとしてあるのではないかと思います。

山下:難しい問題ですね。原因は一つではないと思いますが、マネジメントスタイルが日本企業の場合は比較的限定的であることが一因ではないかと考えています。マネージャーや役員というと、上に立つ人/チームをリードする人をイメージする傾向があると思うのですが、物事を進めていく上で全体設計をしてチームのパフォーマンスを最大化していくことが大切だと思っていまして、その意味で性別は関係ありません。

ただ、男性が組織を力強くリードしている光景を見てしまうと、「私にはあんなことはできる気がしない」等と思ってしまいがちです。しかし、マネジメントスタイルは結果を出すためのアプローチの一つに過ぎませんし、色々なやり方があるという認識がこれから広がっていけば良いと思います。

田中:私も同じような感覚を持っています。あとは、経営の仕事はやっている側からすれば面白くてやっていると思うのですが、あんまり面白そうに見えてないのではないかと思っています(会場笑)

また役員になる方法は昇進に限りませんが、いくつもの階層がある大企業における昇進に関して言うと、昇進するためには「部下を連れて飲みにいかなくちゃいけない」「タバコ部屋でお付き合いもしなくちゃといけない」というイメージを持たれることが比較的多いと思うのですが、女性の場合は特にお子さんがいると「そんな時間は私には取れない」と考えてしまう傾向があると思います。

また、「これまでの社会だったり会社だったりの典型的な姿に入っていきたくない」という気持ちもゼロではないのではないかと思います。社内政治には振り回されたくない。けれど、仕事は好きだという女性は数多くいらっしゃいます。もっと幅広に考えれば様々な道があると思います。「役員の仕事って、結構面白いよ」ということを十分に伝えられていなくて払うべき犠牲が大きく見えすぎてしまっているということも一因と考えています。

── 普段、マネジメントで気をつけていることや組織に貢献できたエピソード

田中:これは女性だからというわけではないのですが、組織の中でどのようにしてバリューを発揮するかを意識しています。私の場合は同調圧力に振り回されないというか負けないということが自分のバリューだと思っています。「空気を読まない」「言うべきことを言う」ということですね。女性の場合、「気を遣う」とか「相手を立てる」ことが期待される場面があるかもしれないのですが、そうすると自分のバリューが出せないので、自分は他の人とどう違うのかについて意識しながら、会社のために何が必要かについて常に考えています。

具体的に貢献できた点ですが、弊社は今年で10年目なのですが、以前はベンチャー企業としてスピードを重視するあまり、自分の管掌外のことには口出ししない方が良いとか、事前の議論や検証を省いて行動を優先するムードがありました。しかし、会社として、特に上場企業として、ガバナンスの問題を考えた際に「果たしてそれで良いのか」「細かくチクチク言う人を取締役会とか経営会議の事務局にした方が良いのではないか」という指摘を私が執行役員の時に社外取締役の方からいただきまして、結果的に私がその担当となりました。運良く自分が希望していた役割を担当させて貰えることになったわけですが、結果的に取締役会や経営会議の運営の仕方がとてもフェアなものになり、議論も活発になったと考えています。

山下:マネジメントで気をつけていることはたくさんありますが、社内ではフェアでいることを意識しています。自分自身が女性であることを私自身は特に気にしていませんが、性別を気にされる方も中にはいらっしゃると思いますので、「相手の性別やその他の年齢・ポジションなどの特性に関係なく、フェアに一人ひとりに向き合う」ということを大事にしています。

むしろ社外に出る時の方が気をつけますね。役員として出て行く上で、「若い」とか「女性」とか思われると会社としてマイナスになる場面があるかもしれませんので、お話する相手に合わせて適切なコミュニケーションを取ることを心掛けています。

組織に貢献できたエピソードですが、前職がコンサルティングファームということもあって、忖度なく考えることは強みなのかなと思います。あとは、今、弊社でも産休や育休に入るメンバーが数名いるのですが、スタートアップで可能な範囲にはなりますが、制度として整えていきたいと考えていきます。それが組織の貢献の一つの形になればと考えています。

斉木:山下さんの場合は社長も女性ですが、社長との関係値で言えば、どのような感じでしょうか?

山下:お互いおじさんみたいな中身なので女性同士という感覚はあまりないのですが(会場笑)、やはり創業社長ということで凄く尊敬しています。一方で、私は彼女とは異なるバックグラウンドを持っているので、それを踏まえてフェアにディスカッションすることを意識しています。

申:性別を問わず、自分がマネジメントで気をつけていることは忖度をしない/忖度をさせないということです。「この人はこんな風に働きたいに違いない」「30歳だったら結婚したいに違いない」「男性だったら、昇進したいに違いない」という風に先入観を持つことが多いと思うのですが、人それぞれで価値観は全く違うと思いますので、一人ひとりの声に耳を傾けたいと考えています。

私自身、昨年末に出産したのですが、妊娠している人をどうやって扱えば良いのか周りの人は気を遣うところはあると思います。私の場合は、「今、私は妊娠していますが、全然健康なので大丈夫です」「ちょっと体調が悪いので家から仕事をします」といった形でなるべく周囲に透明に伝えるようにしていました。また産休復帰後は、授乳したい時間をあらかじめカレンダーでブロックしたりして、「この時間にミーティングを入れて大丈夫なのかな」等と周囲の方々に忖度させないようにしていました。

── 周りに目標とする女性役員やロールモデルのような存在は?

申:前職で女性で活躍しているシニアな方が数多くいらっしゃって、とても励みになりました。「女性だからといって出来ない事は何もないんだな」と思うことができたので、本当にそれは有り難かったなと思います。

山下:具体的な1名の方ではないのですが、前職でも今の会社でも「あの人のこういうコミュニケーションが上手だな」「あの人のこういう考え方が良いな」という風に参考にさせていただくことは良くあります。自分の中で時期によって大事なトピックがあって、影響される人は都度変わりますが、そこに性別は関係ありません。現職だと、例えば、社内で難しいコミュニケーションが上手な男性の方や決断力や物事を的確に伝える力が優れている代表の秋元を見習っていたりします。

田中:私も特定のロールモデルとなるような方はいないですが、上の世代で働き続けている女性の方は皆さん尊敬しています。私の母が公務員だったのですが、子供を産んで、2ヶ月で復帰したと聞いています。色々な人の協力を得ながら、母は一人の人間として自立して収入を得ていることを大事にしていました。そういう女性がいたからこそ、今、我々が子供を産んで働くのが当たり前のことになってきている。そういう人達が時代を切り拓いてくれたんだなということを常に意識しながら、日々の仕事に取り組んでいます。

── 女性役員というポジションに挑戦する女性に対するアドバイス

田中:私自身としては自由に楽しく働くことができるポジションだと思っています。是非、チャレンジしていただきたいと考えています。そのために必要な道筋も「これが正解」というものがあるわけではないので、今の姿と何を目指すのかを踏まえた上でフラットかつオープンに考えていただければと思います。

山下:アドバイスと言えるようなことは言えないのですが、私個人としては凄く面白い仕事だなと考えています。また、役員といっても会社の事業やフェーズ、カルチャー次第で役割が全く異なると思いますので、自分がやりたい仕事像を明確にした上でキャリア設計を行っていくと良いと思います。

申:仕事において、より大きな責任を持つことはより大きな喜びをもたらしてくれる可能性が高いと私自身は考えています。是非、皆様には(女性だからといって)わきまえずに挑戦していっていただければと思います。