美しいスライド資料が読み放題!注目すべきマザーズ上場企業「成長可能性に関する説明資料」まとめ

先日、ツイッターを眺めていると、あるツイートに出くわしました。ツイート主は国内有数のCVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)として知られるYJキャピタルに所属する大久保洸平(@Koheei_Okubo)さんという方で、主にスタートアップ企業向けにキャピタリスト視点の有益な情報を発信されています。大久保さんが指摘するように、マザーズ上場企業に作成が義務付けられている「成長可能性に関する説明資料」はなかなかイイ感じのスライド資料が多く、個人的にも資料作成の際に参考にすることがあります。今回は、その中で、特に有益と思われるスライド資料を備忘録的な意味合いも込めていくつかご紹介させて頂こうと思います。

成長可能性に関する説明資料とは

本題に入る前に、「そもそも『成長可能性に関する説明資料』って何?」という方も少なくないと思われるので、簡単に説明しておきます。「成長可能性に関する説明資料」とは、一言で言えば、東証マザーズの上場要件のひとつである「高い成長性」を説明するために東証に対して提出が義務付けられている資料のことを指します。上場する際に提出する資料としては、よりメジャーなものとして「届出書・目論見書」がありますが、こちらは事実を淡々と記載する類の資料です。一方、「成長可能性に関する説明資料」は、その事実に対して、自己評価と今後の見通しを加えることに特徴があります。

マザーズは、近い将来の市場第一部へのステップアップを視野に入れた成長企業向けの市場です。そのため、申請会社には「高い成長可能性」を求めています。申請会社が高い成長可能性を有しているか否かについては、主幹事証券会社がビジネスモデルや事業環境などを基に評価・判断します。多くの成長企業に資金調達の場を提供するという観点から。その上場対象となる企業について、規模や業種などによる制限を設けていません。マザーズ上場後、多くの企業が市場第一部にステップアップしています。

出典:新規上場ガイドブック 2018 マザーズ編(P4)

【事例紹介】成長可能性に関する説明資料

個人的に特に気になっている企業の「成長可能性に関する説明資料」をいくつか紹介させて頂きます(※ 画像をクリックすると、スライド資料が表示されます)。

■ メルカリ(上場:2018年6月)

出典:成長可能性に関する説明資料(メルカリ)

■ パークシャテクノロジー(上場:2017年9月)

出典:成長可能性に関する説明資料(パークシャテクノロジー)

■ Sansan(上場:2019年6月)

出典:成長可能性に関する説明資料(Sansan)

■ UUUM(上場:2017年8月)

出典:成長可能性に関する説明資料(UUUM)

■ 弁護士ドットコム(上場:2014年12月)

出典:成長可能性に関する説明資料(弁護士ドットコム)

■ HEROS(上場:2018年4月)

 

出典:成長可能性に関する説明資料(HEROZ)

■ マネーフォワード(上場:2017年9月)

出典:成長可能性に関する説明資料(マネーフォワード)

■ ユーザーベース(上場:2016年10月)

出典:成長可能性に関する説明資料(ユーザーベース)

■ ギフティ(2019年9月)

出典:成長可能性に関する説明資料(ギフティ)

■ イトクロ(上場:2015年7月)

出典:成長可能性に関する説明資料(イトクロ)

■ ウォンテッドリー(上場:2017年8月)

出典:成長可能性に関する説明資料(ウォンテッドリー)

■ クラウドワークス(上場:2014年12月)

出典:成長可能性に関する説明資料(クラウドワークス)

■ ツクルバ(上場:2019年7月)

出典:成長可能性に関する説明資料(ツクルバ)

■ メタップス(上場:2015年8月)

出典:成長可能性に関する説明資料(メタップス)

■ サイバーバズ(2019年9月)

出典:成長可能性に関する説明資料(サイバーバズ)

■ ポート(2018年12月)

出典:成長可能性に関する説明資料(ポート)

■ 識学(上場:2019年2月)

出典:成長可能性に関する説明資料(識学)

■ ZUU(上場:2018年6月)

出典:成長可能性に関する説明資料(ZUU)

■ ハウテレビジョン(上場:2019年4月)

出典:成長可能性に関する説明資料(ハウテレビジョン)

最後に

以上となります。冒頭で軽く述べた通り、「成長可能性に関する説明資料」はコンサルを目指す方にとって、資料作成の技法を学ぶ上で参考になる部分が数多くあるかと思います。また、資金調達を目指す起業家の方にとっても、「投資家目線で魅力的な資料を作成する」という点で、非常に良い「お手本」になるかと思います。「カッコイイ資料は要らない」と言う方もいますが、人の心を動かす上で「それっぽい資料」を作成することができる能力というのは実は重要である個人的には考えています。普段の業務においても、必要に応じて、本記事を活用頂けると幸いです。

執筆者:勝木健太

1986年生まれ。幼少期7年間をシンガポールで過ごす。京都大学工学部電気電子工学科を卒業後、新卒で三菱UFJ銀行に入行。4年間の勤務後、PwCコンサルティング、有限責任監査法人トーマツを経て、フリーランスの経営コンサルタントとして独立。大手消費財メーカー向けの新規事業/デジタルマーケティング関連のプロジェクトに参画した後、大手企業のデジタル変革に向けた事業戦略の策定・実行支援に取り組むべく、株式会社And Technologiesを創業。執筆協力実績として、『未来市場 2019-2028(日経BP社)』『ブロックチェーン・レボリューション(ダイヤモンド社)』、寄稿実績として、『キャリアハック』『Forbes JAPAN』『ダイヤモンド・オンライン』『BUSINESS INSIDER JAPAN』『ITmedia』等がある。Facebookアカウントはこちら / Twitterアカウントはこちら