ジーズアカデミー主催『Why me?で変えるセカイ』~ なぜ、プログラミングが人生を変えるのか~ DAY1 イベントレポート

2020年7月15日、デジタルハリウッド株式会社が運営する起業家・エンジニア養成プログラミングスクール『G’s ACADEMY TOKYO』の主催により、「『Why me? で変えるセカイ』~ なぜ、プログラミングが人生を変えるのか?~」と題するイベントが開催された。本稿では、その概要を一部抜粋した形でお届けする(以下、敬称略)。

撮影:AKIRA TAKAHASHI

ジーズアカデミーとは何か?

まず、冒頭で、ジーズアカデミーのファウンダーであり、総責任者を務める児玉浩康氏からジーズアカデミーに関する簡単な説明が行われた。

児玉:司会進行を努めさせて頂きます、ジーズアカデミーの児玉と申します。本日は宜しくお願い致します。早速ですが、ジーズアカデミーについて簡単にお話させて頂きたいと思います。ジーズアカデミーは、2015年4月に「セカイを変えるGEEKになろう」というテーマで誕生した起業家エンジニア養成学校です。6月に表参道校ができ、2018年7月には福岡校が立ち上がりました。

出典:https://gsacademy.jp/

当初は、ビズリーチさんやレバレジーズさんに休日のオフィスを間借りする形で、非常に小さな寺子屋からスタートしました。有難いことに、1クラス50名が定員のクラスは常に満席で、満席にならなかったことはこれまでに一度もないという状況となっています。

ジーズアカデミーの大きな特徴

ジーズアカデミーの大きな特徴は、事業家をゼロから産み出すための仕組みにあります。

形態としては、起業というパターンもありますし、社内における新規事業というパターンもあります。いずれにせよ、事業をゼロから推進していくことができる人材を育成することをテーマに掲げて運営しています。

プログラミングスクールと同一視されることがありますが、ジーズアカデミーの中では、プログラミングを事業をつくるために必要な科目の一つという捉え方をしています。ウェブサービスやアプリなどのプロダクトをつくるために、コーディングを学んでいただくという位置付けです。

また、インキュベーション施設「D ROCKETS」を併設しており、最大500万円までの資金を提供する体制が用意されています。さらに、6ヶ月間賃料無料でシェアオフィスを借りることができます。会社登記することも可能です。

コースとしては、週末集中型起業&転職コースのDEV COURSE、フルタイム総合型即戦力エンジニア養成のLAB COURSEを用意しています。期間としては、どちらも6ヶ月間となっています。

DEV COURSEについては、休日に通う週末集中型で、全体で6ヶ月間のコースとなっています。

DEV COURSEの入学試験には、「IQ入試」「IDEA入試」があります。応募倍率は2倍となっています。

フルタイムのLAB COURSEは、さらに幅広い技術を習得することができるコースです。

毎日通学するため、かなり実践的なエンジニアリングに踏み込む内容となっています。通学形態としては、オンサイトとリモートの2種類があります。最近では、リモートを選択する人も増えています。リモートを活用すれば、東京にお住まいでない方でも受講することができます。

また、「GLOBAL GEEK AUDITION」というデモデーが用意されています。これは、いわば「スタートアップの登竜門」のような位置付けとなっており、毎回100名以上の方にご参加いただき、大好評を博しています。

さらに、ジーズアカデミーでは、数百名の中堅エンジニアの方々が現在もアクティブに関与してくれています。卒業生がずっと関わり続けるのがジーズアカデミーの素晴らしいところだと思います。

最近では、大企業内のイントレプレナーも続々と生まれてきています。

最初の卒業から5年で51社が起業しており、調達総額は34億8,850万円となっています。

編集部注:ジーズアカデミー卒業生によって創業されたスタートアップの例を下記に記載。

LandSkip

Alarmbox

freecracy

助太刀

Neenee

パネルディスカッション 

その後、ジーズアカデミー卒業生の起業家2名を登壇者として迎え、パネルディスカッションが実施された。登壇者のプロフィールについては、下記の通り(以下、敬称略)。

中島貴春(東京DEV1期卒業) 株式会社フォトラクション 代表取締役社長
大学院を卒業後、株式会社竹中工務店に入社。大規模建築の現場監督に従事した後、建設現場で使うシステムの企画・開発およびBIM推進を担当する。2015年にG’s ACADEMY週末DEVコース第1期を卒業。建設現場の工事写真を撮影・管理するサービス「Photoruction」を開発し、卒業制作発表会『GLOBAL GEEK AUDITION』では優勝を果たす。卒業後、CONCORE’S株式会社(現 株式会社フォトラクション)を設立。現在、合計7.5億円の資金調達に成功している。

森田宜広(東京LAB4期卒業) 株式会社MILE SHARE 代表取締役社長
10代で創業し、複数社の立ち上げや経営に携わる。2017年10月に平日LABコース第4期生として入学し、2018年4月に卒業。2018年に、株式会社MILE SHAREを設立し、利用されていないマイレージやポイントをシェアし有効活用するサービス「MILE SHARE」を運営。シリアルアントレプレナー、エンジェル投資家としても活動を行っている。

事業内容紹介(株式会社フォトラクション)

中島:株式会社フォトラクションの中島です。宜しくお願い致します。大学・大学院で建築を学んできまして、新卒では大手ゼネコンに入社しました。

入社以降、どうやって効率よく建物を建てるかを考えながら仕事をしてきました。その中で、「ITを使ってアナログな工事現場の世界を効率化できないだろうか」と考えるようになりました。

その後、ジーズアカデミーに入学し、2016年3月に起業しました。現在は、「建設の世界を限りなくスマートにする」というミッションを掲げ、建設現場の課題を解決するための事業に取り組んでいます。

取引先は幅広い規模・業種に拡がり、導入現場数は50,000件を超えています。東証一部上場のお客様にもご利用頂いています。

事業内容紹介(株式会社MILE SHARE)

森田:株式会社MILE SHAREの森田です。

私自身、ちょっと変わった経歴で、あまりジーズアカデミーっぽくないかもしれません。19歳で起業して、色々と会社を興させて頂いていて、去年まではスタートアップとは無縁な環境にいました。今は、MILE SHAREという会社を立ち上げて、東京と札幌を行き来するような生活を送っています。

弊社が解決したいと考えている課題は以下の3つです。

一つ目は、「移動コストが高すぎる」ということです。東京から札幌間であれば、飛行機代が片道3.8万円かかる場合もあります。「なぜ移動格差を受けなければならないのか」という思いが地方出身者である私の心の奥底にありました。二つ目は、「約7割のユーザーがポイントやマイルを有効活用できていない」ということ。

三つ目は、「ポイントやマイルが負債として溜まり続けてしまっている」ということです。

その後、シリコンバレーへの訪問等を通じて、海外の事例やルール等を調べていきました。すると、世界にはシェア可能なポイントやマイルがたくさんあるという事実を知りました。

このようなリサーチ作業にかなりの時間をかけました。その後、札幌での仕事をこなしつつ、東京のジーズアカデミーに通う日々が続きました。このような経緯で生まれた弊社のサービスですが、現在では、ユーザーも2万人を超え、約7〜8割の方にリピーターになって頂いています。

今後、「マイルは貯める時代からシェアする時代になる」と考えており、そんな未来をつくるべく、海外展開を加速していくことを計画しています。

パネルディスカッション

その後、パネルディスカッションが実施された。森田氏は、事業成長を図る上で、「『移動格差を解決する』というように、課題を抱えている方々に直接届くメッセージを発信することを意識した」と述べた。また、「関わる人すべてを幸せにすることを価値観として大切にしている」「マイルシェアというサービスに関わる人たち全員が幸せになってほしいという使命感を持ちながら、事業に取り組んでいる」と語った。

株式会社フォトラクションの中島氏は、「建設業界には数多くの課題がある。ある意味、隙間だらけの産業であるとも言える」「業界の課題が世の中に伝わりきっていない現状がある。自分自身も伝える難しさを日々感じている」と述べた。

その上で、「森田さんがおっしゃるように、表現方法一つで相手に与える印象はまったく変わってくる。伝え方を工夫することによって、弊社のサービスも共感者が増えてきている状況である」「建設業界をスマートにするというミッションを通じて、建設業界の未来に貢献していきたい」と語った。

執筆者:勝木健太
1986年生まれ。幼少期7年間をシンガポールで過ごす。京都大学工学部電気電子工学科を卒業後、新卒で三菱UFJ銀行に入行。4年間の勤務後、PwCコンサルティング、有限責任監査法人トーマツを経て、フリーランスの経営コンサルタントとして独立。約1年間にわたり、大手消費財メーカー向けの新規事業企画/デジタルマーケティング関連のプロジェクトに参画した後、大手企業のデジタル変革に向けた事業戦略の策定・実行支援に取り組むべく、株式会社And Technologiesを創業。執筆協力として、『未来市場 2019-2028(日経BP社)』『ブロックチェーン・レボリューション(ダイヤモンド社)』などがある。